関係性の中に留まる
自分が誰かに怒られているその時、
あるいは誰かにおいていかれたその時、
あるいは苦しんだり悲しんだり困ったりしているのに、周りの人が楽しそうに笑っているその時、
つまり葛藤や混乱が人間関係の中で起きている時に、
相手との関係性の中に、身体も気持ちも思考もオープンに存在するのは不可能に近いです。
特に幼い頃には。
身体も気持ちも思考も訳が分からなくてパニックしていたり、
整理することができなくて、揺れる気持ちのどちらかにしがみついたり、
相手に従うか、不服従かのどちらかをしてしまったり、
これが関係性の中にはいない、ということなのです。
自分一人の世界に入ってただ反応(A)しているだけで、真実の瞬間を取りこぼしているのです。
そして成長してからも残念なことに同じやり方を続けてしまいます。
じゃあ、関係性の中に留まる、とはどういうことでしょう?
混乱の中に留まり、
内側から沸き起こる自分の利己的で一方的な相手への怒りや殺意、狂気など(D)を感じながら、
そのエネルギーを相手に受け取ってもらいながら、
受け取った相手の反応を観察し、
相手から返ってきたエネルギーを感じながら、
1分の感情の交流を行う。
繋がりの中で湧きあがった衝動が身体を通して流れていくのを体験すること。
水中に気泡がたくさん生まれ、鎮まるまでの流れを、心の中で感じながら、目の前の相手に受け取ってもらいながら流すこと。
「真実の瞬間」とは元は闘牛士が牛に最後のとどめを刺す瞬間のこと、その生命の交流(B)を行うことが関係性に留まることなのです。
衝動が抜けた後に、本当に表現したいこと、求めていたこと(C)が見えてきます。
でもって、A→C をダイレクトに体験すると自分の中の素敵な部分の心地よさに囚われてしまい、自分の醜さが出てくるたびにどうしたらいいかわからなくなってしまうのですが、
A→B→Cを体験すると、次に混乱したときにどうすればいいかが分かります。
そう、Dを感じているんだな、と自覚をすればいいんです。ただ感じたことを理解し、流れていったのを感じたうえで、本当にしたいことCを選択する。それだけで現実は激変します。
このBは、日常で、直接利害の関係する相手とやろうとすると、ほとんど100%Aにスライドしてしまいます。そして更に関係性がもつれてしまいます。(関係性のワークを心がけていらっしゃる方は別として)
なので、わからない、どうしたらできるの、という方は、是非、安全な場所、安全なセラピストや仲間たちを探してみてくださいね。
コメント