通勤途中、車の中で日曜美術館を聞く。
与謝蕪村の特集をしている。
実はこれまでさほど気に留めてはいなかったのだけれど、イマジネーションの広大さにびっくりする。
菜の花や月は東に日は西に
とても絵画的で大好きな句。日と月と一面の菜の花。
だけれど現実に目にした光景ではないんだなと初めて理解。
するとぐっと、面白味が増してくる。
稲妻や浪もてゆえる秋津島
稲妻のさらに上から見る日本。
ほととぎす平安城を筋かいに
碁盤の目を斜めに渡るほととぎす。いつの時代か。あるいはいつの時代を思い描いているのか。
鳥羽殿へ五六騎急ぐ野分かな
嵐と、鳥羽殿。嵐の中を急ぐ騎馬。どの時代のどの事件。いそぐのは誰。
旅に出たいけれども出られない、という後年の鬱屈のほうが印象的だったのだけれど、キャラクトロジー的に見ると、空中に絵を描けるほどのイマジネーションってこういうことか、としみじみ。本業絵描きでもあるわけですし。
どこまでも広くどこまでも遠く、果てしない世界の広さ。
斧入れて香に驚くや冬木立
ただの鬱屈した男性だと思っていたけれど、内側を見たら、本当に豊か。
まさに斧入れて・・・の気分。
堪能!
コメント
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せっかくチャンネル合わせたのに、忙しくしてて、句とマッチした作品を選ぶところしか見ませんでした(^_^; ベタですが、あの句には、落穂ひろいがぴったりと思いました。皆さんはもっとマニアックでしたね。デュシャンの、それも絵を選ぶかなw