パアララン・パンタオ物語2

友人が、20年来フィリピンのゴミ山のフリースクールを支援している。
「パアララン・パンタオ物語2」は、その学校の記録でもあり、友人の活動記録でもある。

この記録は楽しい。生の声だから。そして不可能を可能にしていく記録だから。

どこにもお金がないのに、主催のレティ先生が増築工事を再開すると宣言するくだりなど、とても楽しい。
200万円必要、でもどこにもお金はない。友人はワタワタと助成金を申請するが通らない。日本の団体ではないから。でも神さまにストレートに届いた願いには本当に答えが返る。これはスピリチュアル的には当たり前なのだけどまったく思いがけないアジア人権基金というところから、レティ先生アジア人権基金賞受賞の結果、100万円が届く。

この時のスピーチが秀逸。
「私たちは,私たちが子どもたちのために、子どもたちに対して、そして子どもたちと一緒に何をするかが、私たちの思いやりの質を明らかにすると信じています。子どもたちが今日、どのようであるかは、未来を予見するものです。実際に私たちは、ゴミ捨て場の子どもたちととともに働くことを通して、その、未来を毎日見ることができ、幸せに思っています」(We believe that we do for our children,to our children and with our children defines the quality of our humanity.How our children look like today is a preview of the future everyday,as we work with the children of the dumpsite.)

そして同行した卒業生の言葉も秀逸。今までの経験の中で一番大切なことは、と問われたジェイコーベン。
「パヤタスで育ったことです。楽な生活ではなかったけれど、パヤタスで育ったから、いまの自分がいる。いまの自分がどれだけ恵まれているかを日々感じることができるし、心から感謝できる。また、パアララン・パンタオの仕事は、パヤタスで育った自分だからこそできることです」
「…誰か見なれない人がパヤタスの外から来たことで、彼ら(注:パヤタスの子どもたち)の夢は広がった。だから、いろいろなところから、多くの人がパアララン・パンタオに来てくれるのはとても重要だと思っています」

援助する立場に何かの引け目を感じることもあるかもしれません。
でも、輝く子どもたちの目にわたしたちはエネルギーをもらう。
そして子どもたちも違う世界をもってくる私たちに、広い世界をもらう。
これって素敵な交流だと思うんです。

もしもこの本や活動について詳しく知りたくなったら

岩崎方 
731-0235 広島市安佐北区可部町勝木1682ー41
パヤタス・オープン・メンバーまでどうぞ
電話:082-814-8053♪

『パアララン・パンタオ物語1 1994~2002』1500円
『パアララン・パンタオ物語2 2003~2013』1500円
 郵便振替:00110-9-579521 パヤタス・オープン・メンバー

子どもたちへのカリキュラムも個人的にとても楽しい。

わたしのデータ→わたしの家→わたしの日→わたしの近所→わたしの世界→わたしの地球→わたしの宇宙

こんなふうにわたしを中心にして知識が広がっていく。この知識は血肉の伴った喜びに満ちた実感。ただの知識や記憶力とは全く違うもの。こんな風に常にわたしは?って聞かれていたら、わたしもリアリティを忘れなかったかも。
なんかとってもうらやましいぞw 

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