なぜ私は浮いているのだ、
天はどこだ 地はどこだ
上下左右 方向感覚を失って
なぜまだ浮いているのだ。
世界は机の形をしていた。
中身のない外枠の家族
両足をぶった切られて、
いきなり空中に放り出された。
まあるく胎児の形を取る。
暴れられるものなら 暴れたい
叫べるものなら 叫びたい
でもそれは、原初の信頼を
知っているものにしか出来ない
離れ業
誰に届く この叫び 画像のない 無声映画
誰に響く この苦痛 人形の 動かぬ眼
エネルギーをください。
歩き方は知っている。
感情の統御は得意技。
大地をください。
踏みしめて歩ける基盤を。
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