第4回 公認心理師試験を受けてみました 経過と勉強のコツ

 

Gコースは受験資格が届いてから受験日まで3週間

 

2022年までは、5年以上心の相談を仕事にしていた人(教師・保育士・看護師・介護士・心理士等)にも「公認心理師」試験の受験資格があります。2022年の第5回試験までです。わたしもこの現任者枠(Gコース)で受験しました。(本来は大学卒業+(現場2年 or 大学院2年)を経験している人のみ受験可能)

ところが、受験資格があるかどうか判明するのは2021年の場合、8月末でした。
それまで勉強する気持ちにはならなかったのですね。試験を受けられるかどうかも不明でしたので。(注:現任者講習修了書等は事前に必要です)

というわけで8月末に受験票が届く→勉強→9/19受験という、かなり駆け込みの体験をしました。トータル50時間くらい。試験結果が出るのは10月末ですが、自己採点では7割強くらい解けた感じ(合格ラインは6割)。なので、こんな風に勉強してみたよ、という体験をシェアしたいと思います。

追記)合格ラインが第4回から変更になりました。受験者数の6割程度。得点にすると138~150点以上くらい。

期限まで余裕はないけどある程度時間はつくれる方や
来年までゆっくり勉強できる方におすすめです。

 

50時間をつくれる人が勉強するのに必要なもの

 

赤本 とにかく知識と過去問を!! ブループリントの分野別用語解説を読む。

ブループリント この領域で出題するよ、と明記された1枚もののプリント。問題は、ブループリントと過去問を参考に作成されるそうです。赤本でスルーしたものをチェック。

公認心理師受験用アプリ たくさんあります。時間のない時にどこでもおさらい可能。お好きなのをひとつ。

youtube わからないところは教えてもらおう。いろいろな先生方が公認心理師のための動画を、項目ごとに無料で公開されています。5分くらいのものが見やすいです。

現任者講習テキストはなくても大丈夫です。ただし、公認心理師法、司法系(犯罪少年の手続き、司法面接、保護観察や医療観察など)、児童福祉法、学校教育法などの法律系はネット等でざっとおさらいが必要です。公認心理師法は1問は必ず出る模様。

追記)第5回は少年法改正を要チェック。

 

勉強のコツ

 

1.赤本

 

ざっと最後までしてみる。説明を読んで過去問を解く。覚えなくてよい。傾向をつかみながらぼんやりと知識と答え方がわかる。…わたし自身も半分以上不正解のまま受験しました。赤本のよく出るランキングⅦ~Ⅷページは本当によく出るのでチェック。

余裕があれば、もう一度解く。わたしは余裕がなかったので、できなかった問の正解にマーカーを引いて次回見た時にすぐに正解がわかるようにしました。

 

2.知識の補充

 

統計法

苦手な方は理解できるものだけ学ぶ。
仮説検定分析は必ず出題されていますね。でも統計問題は今回全体で3問くらいです。

 

心理検査

今回は6、7問出題されていました。事例問題にいくつか入っていたので得点への影響が大きかったかも。

 年齢区分を知る

①0~1歳にできる検査
②2歳にできる検査
③2.6歳~できる検査
④5歳~できる検査
⑤18歳~できる検査
⑥0~老人までできる検査

など、年齢分けで覚えておくとよい。赤本巻末の一覧表をチェック。

 

 代表的な検査を覚える

赤本のⅦページを参考に巻末の一覧表をチェック。全般的な検査と、幼児、抑うつ、PTSD、不安、認知、発達障害を各1~2個覚える。

 

 代表的なカットオフ値(正常と病態を区切る値)を3つくらい覚える

それぞれ覚える必要はない。

 点数の上下
 
認知症、Vineland-Ⅱ v評価・・・点数が下がると該当 
その他・・・点数が上がると該当

 カットオフ点数

IQ・・・70
Vineland-Ⅱ v評価(不適応行動評価)、EPDS(エジンバラ産後うつ)・・・9
認知症、中程度のうつ・・・20前後

 

3.理解不能な設問がある

 

試験対応の専門家が見ても混乱する出題が必ずあると理解しておく。(教育分野、医学分野、療法士分野、栄養士分野など)ざっと30点くらいはどんなに勉強しても解けないと思っていい。そこにはこだわらない。

 

4.事例問題

 

現任者は知識よりも事例問題(各3点 計114点)が勝負。

答えのコツは自分のやり方ではなく、赤本のやり方で答えること

①最優先は最初に何が起きているのかを全般的に把握すること
②来談者ではなく問題の当事者優先

 

5.一般常識と国語力で勝負

 

全く知識がなくても解ける問題が1/5くらいあります。
糖尿病のこと、メニエール病のこと、味覚のこと、「はたらく細胞」のことなどの身近な人の病気や知識から解けるもの、日本語的にこれしかないと理解できるものなど。

 

6.時間配分に注意

 

受験時には、それぞれ2時間で77問を解く必要があります。内58問が知識、19問が事例
とにかく最後まで解くことを考えると1問1.5分以内に解く必要があります。過去問をしながらペース配分に慣れましょう。わからない問題はどれかにマークして飛ばしましょう。マークシートなのでわからなくても記入は大事。

 

まとめ

 

●駆け込み勉強でもなんとかなります。合格ラインは6割、138点です。現任者の強い事例問題が8割解けたら90点。残り48点/116問は4割ちょっと。9割解けたら102点。残り36/116問は3割ちょっと。

追記)合格ラインが第4回から変更になりました。受験者数の6割程度。得点にすると138~150点以上くらい。7割解答を目指すと安全圈に入れます。

●わからないのは普通です。解答をみて、あっていた!とびっくりすること多々。

●スピード感に慣れておくのが大事です。

第5回試験を受ける方の参考になりますように。
わたし自身もまだ結果が出ていません。今回受かっているといいな、と祈りつつシェア。

コメント

  1. 雲のジュウザ より:

    ゴキルート(笑)現役PSWです。今回140点でした。発表当日は自立支援協議会の後、合格のつもりで、コソッと見たら番号がない(汗)😥
    家族や同僚にも意気揚々と合格のつもりでいたので、穴があったら入りたい(笑)不甲斐なさや〜勉強不足を実感しております。今は絶対臥褥期ならぬ!5回目をぼんやり考えており、何もしておらず日々内省の日々です。
    失敗にとらわれる事なく前に進みたいです。👍